締固め工法の歴史
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サンドコンパクションパイル初の公開実験
木津川工場にて初の公開実験を実施。
ペデスタル杭の工事に使うやぐらをそのまま利用して、パーカッション方式で粘性土地盤の中に砂杭(サンドコンパクションパイル)を打設することに成功。
この公開実験の時に、サンドコンパクションパイル工法と命名され、その後の学術名となる。 -
パーカッション方式からバイブロ方式へ
1959年建設省工業技術研究「振動杭打ち工法の試作研究」により振動機開発をスタートし、従来の打込方式に代わる、バイブロ(振動機)を導入開始。
振動により締固め砂杭を作ることにより、砂杭の強化に役立ち、施工能率・施工精度が大幅に向上する。 -
新潟地震
1964年6月16日に発生した新潟地震において甚大な液状化被害が発生。
これを機に国内外で液状化対策の必要性が認識されることになり、研究開発が進められることとなる。 -
バイブロ方式の専用施工機の開発
1973年にバイブロ方式の施工機の専用機タイプであるガントリーワイヤー式を開発。
その後1976年頃には、油圧ステーによる三点式に改良。
更に、1980年頃には大型機に改良され、大量施工が可能となる。 -
ミニコンポーザーが登場
高周波バイブロと小型ケーシングを組み合わせて、従来のコンポーザー工法を小型化した「ミニコンポーザー工法」を開発。
低騒音・低振動の施工が可能となる。 -
SAVEコンポーザー
低騒音・無振動が実現強制昇降装置を用いた回転圧入施工を採用し、振動エネルギーを用いずに静的な圧入によって締固め砂杭を造成する「SAVEコンポーザー」を開発。
無振動・低騒音のため市街地や既設構造物の近傍での施工が可能となる。
1995年1月に発生した、兵庫県南部地震以後に液状化対策工事が急速に増加し、多数の工事実績を重ねる。 -
リソイル工法 発生土利用が可能に
建設発生土や建設汚泥の処理が大きな環境問題となる中、サンドコンパクションパイル工法の中詰め材として建設発生土を利用する「リソイル工法」を開発。
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SAVE-SP工法 施工機械の小型化
圧送可能にした流動化砂を用いることで小型施工機を用いた締固めを実現する「SAVE-SP工法」を開発。
狭隘地、空頭制限のある場所や既設構造物直下でも締固めによる液状化対策が可能となる。 -
ICT地盤改良の取組み
地盤改良とICTを融合させた「ICT地盤改良」技術の開発に着手。
リアルタイム施工管理システム「Visios-3D」や、GNSS地盤改良機誘導システム「Tarpos3D」により、地盤改良現場の生産性向上を実現。 -
カーボンニュートラルへの取組み
カーボンニュートラルの実現に向けた工法開発に着手。
サンドコンパクションパイル工法の中詰め材として竹チップを混合したバイオマス混合材料を地盤中に打ち込み、液状化対策を行うと同時に炭素を地盤中に貯留する技術を開発。
SAVEコンポーザーに新たな材料供給システムを導入し、発生土を改質することなく、中詰め材の適用範囲を拡大した「リソイルPro工法」を開発。竹チップと再生砕石を混合したバイオマス混合材料 リソイルPro工法の施工状況